リリーフ陣のメンタル強化が課題の土佐高 ①

 残念至極で、情けなくなる試合ぶりでの敗戦でした。

 何が情けないかとは、言わずと知れたリリーフ投手陣の精神的なもろさが露呈して、自ら崩れ、土佐高ペースの試合をぶち壊したこと。メンタル面の弱さがもろに出て、自滅してくれるのですから、予想外の接戦に持ち込まれて焦りが出始めていたであろう明徳義塾高サイドは楽になりました。

 連投の横田投手は気魄溢れるピッチングを、前日の高知商戦同様に披露してくれ、5回まで3失点に抑え、試合を作ってくれました。ストレートの球速は前日のマックス136㎞からは5㎞ぐらい落ちましたが、相当の疲労の蓄積があったはずですから致し方ありません。

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 しかし、彼の投げる球には魂がこもっていて、強打の明徳打線を気魄を前面に押し出す強気かつ沈着冷静なる投球で、明徳打線に攻略を許しません。

 守備陣も良く守り、エースを盛り立てますし、何と言っても、市商戦では赤沢・真城投手の継投にシャットアウトされた打線が奮起し、2回表には土佐らしい集中力を高めた打撃で一挙3得点。一時は3-1と第1シードの明徳をリードする試合展開に持ち込みました。

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 首脳陣の継投策も作戦通りで、なんら間違いではありません。5回を投げた横田投手にさらなる長いイニングを任せるのは酷。甲子園のかかった試合だとは言え、彼にも将来があるので、酷使して肩や肘に重い負担を強いて故障させるわけにはいかないからです。

 気迫を漲(みなぎ)らせて孤軍奮闘のエースの姿は安定感抜群で頼もしさを感じます。だからこそ、2番手、3番手のリリーフ陣にも意気に燃えて、エースの後に続けという強靭なる精神を発揮して、明徳打線に強気に挑みかかって欲しかったです。

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 それが、あろうことか、リリーフしたとたんに四球の連続。明徳の打者はバッターボックスに立っていれば出塁できるのですから、これほど楽なことはありません。

 いつもは守備陣がエラーの連鎖で崩れるのが土佐の負けパターンですが、新チームはよく鍛えられて守備は安定しています。しかし、打球が飛んでこず、フォアボールの連発で出塁を許すのですから、監督や守備陣が歯ぎしりしてもどうしようもなく、打つ手がありません。祈るような思いで、見守り、声をかけて励(ハゲ)まし、応援するのみ。

 緊張のあまり腕が縮こまり、勝手に焦り動揺し、ノーアウトから四球を連発してしまう土佐のリリーフ投手。労せず得た絶好のチャンスを、したたかな明徳が見逃すはずがありません。送りバントをきちっと決め、スクイズで勝ち越し点。ノーヒットでリードした後は、気楽に打って出て長打で一気に引き離しにかかります。

 結局、6回裏にビッグイニングを作られ、5失点での3-8。これで、勝負ありで、四国大会出場は夢と消え、春のセンバツ甲子園への出場は幻となりました。

 中学生クラスの2学期中間テスト準備対策学習会を開催していたので、土佐高-明徳義塾高の試合は残念ながら、春野球場に駆け付けることが叶いませんでした。ラッキーなことにNHKのラジオ放送で中継していたので、イヤーホーンをつけて教室の後ろでアナウンサーの試合実況中継聴戦となりました。これはこれでけっこう楽しめました。

 To be continued(=続く)