テレビ観戦を選択

 コールド負けを回避するのが精一杯の戦いしかできない高知商。エースが高松商打線につかまりぼくぼくに打ち込まれ、5回表に一挙7点を奪われ、試合は決しました。集中力を発揮し、連打連打でビッグイニングを作る高松商の底力には迫力を感じます。

 7-4で市商勝利という希望的観測をしましたが、真逆の試合内容で圧倒され、あわやコールドのボロ負け。四国大会を勝ち上がることの難しさを思い知らされ、春のセンバツ甲子園の高知県勢出場は可能性がほぼゼロとなりました。

 選抜高校野球大会は、中四国で5校の出場枠が与えられます。ということは、準決勝での試合内容が非常に重要となってきます。ところが、4-10というスコアだと、中四国の準決勝敗退組を比較した場合、ボロ負けの印象が強すぎて、マイナスに働くことは否めません。

 高松商は、センバツ出場が確実となりました。サウスポーエースの活きの良さは素晴らしく、躍動感のあるピッチングフォームから140km前後のストレートをずばり投げ込み、切れ味鋭い変化球を織り交ぜて、強打の市商打線を牛耳りました。

 さんま似の顔付きとダイナミックな投球フォームは、立教大学田中誠也投手を彷彿とさせます。きっと春の甲子園でも活躍してくれることでしょう。

 高松商は、3年前の秋(2015年)、2位代表として臨んだ四国大会で、池田高(徳島)、今治西高(愛媛)、済美高(愛媛)、明徳義塾高(高知)を撃破する破竹の4連勝で優勝。明治神宮大会も優勝し、春のセンバツでも準優勝に輝きました。

 こんな強かった高松商と、3位出場の土佐高は1回戦で当たる可能性が、確率3分の1だったところ、ラッキーなことに回避できて、徳島城南高のくじを引き当ててくれたことは記憶に新しいです。

 香川県予選で高松商に勝って優勝し、香川1位で出場した小豆島高の慶應義塾カラーのエンジョイベースボールののびのびはつらつ野球に際どく勝利できた試合を、強い北風吹きすさぶ徳島は阿南アグリスタジアムでハラハラドキドキしながら見守った3年前の秋が胸締め付けられるほど懐かしく思い出されます。

 あんなに強い高松商に土を付けた小豆島高によくぞ勝利して、準決勝に進み、明徳義塾高をも土俵際まで追い詰める試合を見せてもらえたことは、土佐高野球ファンとしては至福の思い出であります。

 ちなみに、今日は高松には行かず、試合はテレビ観戦を選択しました。中3クラスの授業(模擬テスト)があるので、もしも、帰宅途中になにかあって授業に遅刻することがあってはならないからです。

 市商が一挙に7点を奪われてからは、試合に対する思いが薄れ、午前中の釣行(つりぎょう)の疲れもあって、ソファーの上でウトウトしてしまいました。居眠りしてしまうほどの一方的試合になったことは、高知県高校野球ファンとしては残念至極。

 今日は一応応援しましたが、これからは高知商は倒さねばならない強いライバルですから、春や夏の大会では、土佐高に打ち破ってほしいと願っています。