あっという間に過ぎ去った土佐高の春

 待ちわびた高校野球の球春は、あっという間に過ぎ去りました。公立高校入試B日程の合格発表を確かめ、塾生全員が十五の春を迎えてくれて、安堵感と充実感と爽快感で胸いっぱいにして、佐川経由で高知市営球場に馳せ参じましたが…。

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 一冬越えての土佐高野球部の成長ぶりを確かめたかったのですが、対戦相手の高知西高の選手の皆様の成長の方が著しく、完敗を喫してしまいました。投攻守ともに西の方が一枚上。3-6のスコアで、初戦で消え去りました。

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 準々決勝、準決勝、決勝の日も、土佐の応援の予定を入れて、ほかの用事は入れないようにしていたのですが、まっこと残念です。

 ダブルスコアでの敗戦ですが、勝てない試合ではありませんでした。敗因は明らかです。


①初回に先制し、幸先良いスタートを切った後、追加点のチャンスを迎えた序盤、1死1・3塁に、スクイズのサインを見逃し、駆け出した3塁ランナーが挟殺プレーで刺されました。1塁ランナーも走っていたので、打者のサイン見落としの可能性が大きいです。

②逆転を許すことになった5回表、無死1・2塁のピンチに、犠打になりそうなライトフライを落球。1死1・3塁ではなく、1点入れられた上に無死2・3塁と傷口を広げ、結局、3点を奪われてしまいました。

③7回裏に2点を返し、3-4の追い上げムードが高まったところで、8回表の西の攻撃。3塁にランナーを置いての西高の攻撃を見抜き、スクイズを見事外したはいいものの、挟殺プレーを失敗。3塁への悪送球でやらずもがなの失点をし、貴重な追加点を与えてしまいました。さらにダメ押しの1点追加で勝負あり。

④8回裏、しぶとさを見せ、無死1・2塁と絶好の反撃機を迎えるも、策無く7番打者に打てのサイン。初球を打ってショートゴロゲッツーで万事休す。結果論ですが、相手投手も苦しい場面なので、もっとプレッシャーを与えたり、揺さぶる戦法もあったかに思えました。

 以上、4点、土佐高野球らしからぬ集中力と緻密さを欠いた大いに反省するに値する場面でした。

 試合を通じて感じたのは、土佐高の選手たちの硬さです。のびのび、はつらつとプレーを楽しんでいる西高の選手たちに比べて、悲壮感が漂う一所懸命ぶりが目立ちます。特に、勝負どころのここぞのシーンで、体が縮こまって落球したり、悪送球をしてしまうのは、何かしら精神的な重圧からくるイップスではないでしょうか。

 スクイズサイン見落としや、チャンスに無策で併殺を喫するのはボーンヘッドと言えます。夏の選手権に向けて大いに反省し、チーム作りを検証し直し、早急の立て直しを図ってもらうことを、土佐高野球熱烈ファンとして臨むものであります。


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