「エラー合戦」の様相を呈する試合内容

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 新チームとして発足し、始動し始めたばかりの大会らしい「エラー合戦」の様相を呈する試合内容でした。

 土佐高3:6高知東工高。失策数は両校で9。つい先ごろまで、仕上がったチーム同士の完成度の高い守備の試合が甲子園で繰り広げられていたのを、ずっと観ていたので、あまりに拙い守備ぶりに驚かされ、開いた口がふさがりませんでした。

 打撃は、高知東工高の方が勝っていたようにみえましたが、如何せん、守備がザル過ぎて、奮闘するエースが気の毒で、とても可哀想でした。打ち取った凡ゴロをポロポロ、併殺打になるところを悪送球で傷口を大きく広げられてしまうのですから。

 土佐高打線の貧弱ぶりは、夏の選手権高知県予選から持続中です。4回にワンチャンスをものにして2点を先制し、試合の主導権を握ることができましたが、畳み掛けるチャンスに凡フライを打ち上げてばかりなところは、パワー不足を痛切に感じました。

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 ※貴重な2点タイムリー打
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 ※3点目を狙いましたが、センターからの好返球で本塁憤死
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 土佐高の勝因は、相手内野守備の乱れももちろんありますが、序盤のピンチをことごとくしのぎ切ったエース土居君のナイスピッチングにあります。

 コントロール重視で打たせて取るピッチングを心掛けているようで、全力投球はしていないように見えました。しかし、ピンチになると一転。ギアを一気に上げて、出る打者出る打者をことごとく三振に切って取ります。内野ゴロも打たせないのですから、たいした投球術です。土佐のエースらしい頭脳的な投球だと惜しみの無い賛辞を送ります。

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 9安打を打たれ、3失策なのに、失った点はわずか1点。それも、ピッチャーゴロに打ち取り併殺狙いで2塁に送球したところ、タイミングが合わず、悪送球か落球か分かりませんが手痛いタイムリーエラーとなった失点のみでした。

 すべての打者に対して全力投球すれば、軽く完封できるんだとの自信を胸に秘めていると見ますが、どうでしょうか。

 4年前の好投手・土佐中出身の尾崎君の気魄溢れるマウンドさばき、切れ味鋭い変化球を思い出させる、こちらも土佐中出身の新エース。尾崎君が四国大会で好投を披露してくれた際には、1学年上に高岡中出身のサウスポー吉川周投手が2枚看板として、活躍し、尾崎君の負担を軽くしてくれました。

 ですから、新チームも土居君におんぶにだっこではなく、もう一人先発を任せられる信頼を寄せることのできるダブルエースの育成が、春のセンバツに向かっての急務です。

 明日の準々決勝の岡豊高戦は、相手がシード校なので格上です。挑戦者精神で、気魄に満ちた試合を土佐ナインには見せてほしいです。秋季四国大会高知県予選のシード権をかけた重要な一戦なので、土居君には負担をお掛けしますが、どうか踏ん張ってもらい、岡豊高打線を3点以内に抑えてもらいたいです。

 そして、エンジンの掛かりの遅かった今日の試合の反省を活かして、土佐打線にはしぶとく岡豊エースに食らい付いて、4点以上を取って、土居君を援護して上げてほしいです。
 
 ※貴重な3点目を奪う適時打
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 絶対的なエースが存在するのですから、大切なのはもちろん、内野守備。今日の試合で勝ったことで、自信をつけて、勢いをもって、攻めの守備に徹してほしいですね。

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