二刀流で大活躍の土佐・横田君の巻

 高校野球の地方での落陽を目の当たりにするような試合でした。

 宿毛高の選手の背番号は11まで。1~3年生合わせて11名。かつて夏の甲子園に出場した伝統ある高校でさえチーム編成に苦しむのですから、これから高知県高校野球界はどうなっていくのでしょうか。衰退著しく、このままでは明徳義塾高と高知市内数校しか単独チームでの出場は叶わない時代が遠からず訪れます。

 試合は、宿毛高の背番号1のエースの登板は無く、背番号6の内野手の控え投手の先発。昨日の試合で17安打した土佐打線は今日も活発で、球速の無い相手投手を容赦なく打ち込んでいきます。

 あたかもフリーバッティングのごとく上位下位切れ目なく、長打単打を重ねてビッグイニングを作っていく試合に、相手校のことが気の毒になってくるほどです。

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 (※二刀流デビューか。横田投手がレフトスタンドへ放り込む特大ホームラン。)
 
 3回裏は、先頭打者の6番・横田君がレフトスタンドに突き刺さるホームランをかっ飛ばし、土佐打線にさらなる勢いをつけます。大量得点してこの回9番目の打者の5番・大石君もホームラン。私は、写真映えのする位置取りのため、この回の初めにネット裏に移動したばかりで、いい光景を至近距離で観ることが出来た上に、ベストショットが撮影できました。

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 (※このイニング2本目の本塁打を大石選手がかっ飛ばして、歓喜のホームイン。)


  さらに、アンビリーバブルなことに、横田君がなんと2打席連続でのホームラン。同一の回に3本の本塁打を放つ土佐打線を見たことは初めてであり、さらには、土佐の同一打者の同一の回の2打席連続ホームランももちろん初体験であり、今後も100%の確率で立ち会うことは無いと確信しています。稀有な体験ができて、こぢゃんと嬉しいですが、宿毛高の投手や選手、応援に訪れている保護者の方々が気の毒にもなりました。

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 (※カキーン。この回2本目となる横田選手のレフトスタンド入りのホームラン。)


 土佐楽勝ペースの試合は、5回コールドが確実になりましたが、5回の表に宿毛打線が一矢を報いてくれたことで、私の胸のつかえも少しは取れました。

 2日連投の一人エースの横田投手は、今日も5回を完投してくれました。打線がコールド勝ちをプレゼントしてくれて、4回分の省エネピッチングとなったことは幸いですが、明日3連投となると、全国級の強力打線の明徳義塾高を抑えきることは至難の業。

 火達磨になることを覚悟して、2番手3番手投手に任せて、経験を積ませ、横田君は必ずや温存し、肩・肘・腰を休ませる賢明なる戦術を採用してほしいと願います。夏の選手権のみならず、秋にも中心選手として活躍が期待されるだけに、2年時の夏の高知中央戦での尾崎投手のような酷使は絶対に回避してくれる知恵を、土佐の首脳陣には望むものであります。

 大リーグの大谷投手ばりの二刀流で、2試合連続完投勝利プラス、今日の1イニング内の2ホームランの八面六臂の大活躍の横田君。今や土佐の逸材となってきましたから、明日は投手としては休養日で、明徳の2番手投手から2試合連続の本塁打を期待することにしましょうか。

 ラッキーなことに、今日の勝利で夏の選手権のシード権を際どく4位で獲得できたので、明日はそれほど勝ちにこだわる必要はなくなりました。

 全国トップクラスの市川投手は、今日の中村高戦では9回を完投したので、明日の準決勝の土佐戦での登板は無いと踏んでいます。土佐には、馬淵監督さんは2番手投手に経験を積ませるために登板させるでしょうから、打線好調を持続して、4~5点は奪ってほしいです。

 春の四国大会県予選での高知商戦の再現になりそうで怖ろしいですが、失うものはありませんで、土佐の選手の皆さんには公式戦で明徳義塾高の胸を借りられる幸運を喜び、チームの成長のために今持てる力をすべて発揮してほしいと願います。

 明日の9時からの試合も、釣行はお休みして春野に出向き、必死カッパの応援をしますからね~。