四国勢の牽引車、高松商に続けよ、土佐高!

 四国地区の救世主ともいえる「高松商業高校」が、春のセンバツ甲子園大会で準優勝。延長戦の末、惜しくも敗れましたが、本当に立派な戦いぶりでした。紫紺の大優勝旗にはあと一歩のところで手が届きませんでしたが、同じ四国の高校野球ファンとしては胸に迫りくる感動がありました。

 1回戦のいなべ総合高との対戦は、8回表までは3-6の劣勢で敗色濃厚。すでに四国勢の3校は1回戦ですべて敗れ去っていただけに、昨夏の選手権大会での四国代表4校の初戦全敗に続いて、またしても代表4校が全滅で甲子園を後にすることになるかも…と大きな危惧感をいだいたのですが、終盤の猛攻で見事な逆転勝利。

 その勢いで強豪を次々と打ち破り、決勝まで勝ち上がりました。香川県では、高校野球ファンのみならず県民の皆様が高商の快進撃に熱狂したことでしょう。本当に胸のすく堂々たる戦いぶりで、昨秋の明治神宮大会で優勝した実力のほどを晴れ舞台で披露してくれました。

 思い出すのは、昨秋の四国大会。我が土佐高は、県3位代表だったので、香川2位の高松商と対戦する可能性は、3分の1の高い確率でした。もし、徳島城南高ではなく、高松商との対戦カードを引き当てていたとしたらと考えると、ぞっとします。きっと、甲子園出場のチャンスをつかむことは難しかったのではないだろうかと、秋の四国覇者となり神宮大会を制し、センバツ甲子園でも準優勝の栄誉に輝いた実績から判断して、強く思います。

 土佐高主将の吉川周君のくじ運の強さのおかげであります。ですから、今回、2回戦で早々に敗れたとはいえ、大会前には優勝候補に挙げられていた大阪桐蔭高のくじを、ものすごく低い確率なのに引き当ててしまったことも、四国大会で運を使い果たしていたのかなと、しみじみ思います。

 全国大会で決勝まで進む実力校と、是非とも春の四国大会で対戦し、胸を借りるこの上も無い実戦体験を持てるようになるため、4月9日のチャレンジマッチ予備選では、なんとしてでも目の上のたんこぶ的存在の難敵明徳義塾高を4度目の正直で打ち破ってほしいと熱望します。

 今日で春のセンバツ甲子園は幕を閉じました。土佐高応援に甲子園まで駆け付けたことも早懐かしい思い出になりました。祭りの後の淋しさに包まれ、ちょっぴり淋しく、切ない思いですが、いやなに、球春はまだまだこれから。四国大会予備選もありますし、県体、そして夏の本番までは、たったの3ケ月しかありません。

 応援団としても、感傷に浸っている暇はありません。気持ちを切り替えて、センバツは過去のものとして思い出の宝箱にそっとしまいこみ、夏に甲子園に再訪できるように土佐高を全力応援するのみです。

 四国勢の牽引車、高松商に続けよ、土佐高!