土佐高新チームの初勝利!

 土佐高の新チーム、好発進です。

 初戦の相手は、伊野商。午前8時に試合開始の試合を、気合入れまくりで応援に、高知市営球場に駆けつけます。残暑厳しく、早朝から30度を超え、うだるような暑さ。まだ、真夏です。

 4回表の伊野商の攻撃を終えた時点では、「これは、ヤバいぞ…。」と不安を抱かざるをえない試合展開。0-2。安打数は、1本対6本。完全に試合の主導権を握られて、「この流れでいくと完敗かも…。」との思いが芽生えるとすぐに、それを打ち消してくれる土佐高の伝統的持ち味と言える「集中力」を発揮する攻撃で、4回裏にビッグイニングを作って、心配を一気に吹き消してくれました。

 期待の3・4番の連打で、まず1点。旧チームからクリーンナップを任されていた4番柴田君のパンチ力は素晴らしく、カキーンとセンターオーバーの3塁打。これでチームはにわかに勢い付き、タイムリーヒットを重ねて一挙「6点」。6-3と逆転し、流れは土佐高に傾きました。

高知市営球場 【1回戦】

伊野商 100 110 000 = 3
土 佐 000 600 00× = 6

[伊野商]片岡-吉岡
[土 佐]清岡、長野-柴田
三塁打〉柴田(土)

 土佐高にとっては、収穫の多い新チームとしての公式戦初の試合でした。まずは、旧チームの懸案事項だった内野守備。3塁を守る1年生内田君の堅実な守備には驚かされました。動きが軽快で、守備範囲が広く、1塁へのスローイングも的確で安定感があります。また、旧チームでも数々の美技を披露してくれた2塁の2年生井上君の華麗な守備も打たせて取る土佐投手陣を何度も助けました。

 昨秋は獅子奮迅の活躍で、今春のセンバツ甲子園へ土佐高を導いてくれたエースの尾崎君の登板は、今日はありませんでした。故障や怪我の回復が思わしくないのでしょうか。それとも、準々決勝・準決勝に向けての「温存」でしょうか。いずれにせよ、1枚看板の投手陣では、明徳義塾高・高知高・高知商と強敵ひしめく高知県高校野球界を勝ち抜くことは難しいので、2番手・3番手投手の台頭を心待ちしていたところ、今日は、2年生清岡君と1年長野君の継投で、伊野商を3点に抑えてくれました。

 長野君は、腕を派手に動かす変則フォームから繰り出すストレートと変化球のコンビネーションが良く、リリーフした5回の立ちあがりこそ1点を失いましたが、6~9回は完璧に相手打線を抑え込み、新生土佐の初勝利に貢献してくれました。昨年の夏の中学野球選手権の準優勝投手であり、私も春野球場に準決勝・決勝と応援に馳せ参じたものですが、1年間でさらに進化して逞しく成長した姿を見せてくれました。こぢゃんと頼もしい将来の土佐高のエースです。

 清岡君は、上背があり、大きく振りかぶって投げおろすストレートに、次第に伸びが出てきたように思います。変化球のコントロールも、随分と良くなりました。尾﨑君の負担を減らすためにも、直球の球威とスピードを増すために、走り込み、投げ込み、下半身と上半身をバランスよく強化してほしいものです。

 打線は、上位下位ともによく振れており、11安打。ただ、得点できた回が4回のみというのは反省材料です。ダメ押し点を奪うことのできる絶好機に、無策で無得点で終わることのないように、粘っこさ・しつこさ・したたかさを身につけてほしいですね。

 勝利への貢献で目立ったのは、ベンチの控え選手たちの大声での応援。しゃがれ声での声がけは、試合に出ている選手たちに勇気と覇気を注入しますし、チームに流れを呼び込むリズムづくりという点で大きく貢献してくれています。さらに、暑い最中、大声を張り出して同胞を応援してくれる応援部の皆様。闘志を鼓舞してくれる有り難き応援やエールを本当にありがとうございます。

 夏の甲子園やオリンピックよりも、私としては土佐高の野球の試合の方が何倍も面白く、スリリングで興奮させられます。わざわざ出向いて応援する価値がおおありで、見なきゃ人生の損だという思いで、優先順位の最上位に位置付けています。

 でも、普通のサラリーマンの方たちだと叶わない平日野球観戦。夜間営業の自営業に従事していて本当に良かったと、今日もつくづく感じ、汗だくになって、異様な臭いを発した長袖シャツと長ジャージのまま、愛車スズキワゴンRに乗り込み、土佐勝利のルンルン気分で帰途につくのです。

 準々決勝の対戦相手は、県立高知追手前高。進学校同士の対決です。明後日の午前8時プレーボール。釣行をお休みして、早朝からやる気満々で球場に向かいますよ~。