飛車角落ちの優勝

 高校野球ファンにとっては、待ち焦がれた球春の訪れです。珍しくソメイヨシノが、選抜高校野球開幕の前に満開となり、なんとなく普段とは違った感じがしています。

 3月23日に開幕の春のセンバツ甲子園は、初日から注目のカードがあってワクワクです。それは、第3試合の明秀日立(茨城)と瀬戸内(広島)の試合。勝者が、高知高の対戦相手となるからです。

 高知高は主将で守備の要の捕手が骨折で、試合に出られないと聞きました。

 昭和39年・夏の選手権で初優勝の時も、エースで4番の有藤選手、主将の三野選手が、相次いで死球で入院。窮地に追い込まれながらも、高知高校は残されたナインが一致団結し、2年生の光内投手を中心に粘り強く守り抜き、奇跡の栄冠を手にしました。閉会式後、12人の選手は真紅の大優勝旗を握りしめ、入院中の有藤選手・三野選手のもとに直行したという美談が語り継がれています。

 チームの4番打者と主力の2人を怪我で欠きながらも、団結力を強めて真紅の大優勝旗をつかみ取り、「飛車角落ちの優勝」と称えられた経験のある高知学園ですから、それに習って紫紺の優勝旗を持ち帰る奇跡を起こしてほしいと願います。

 一方、県内では、第71回春季四国地区高校野球高知県予選が明日開幕の予定ですが、天気が荒れるので順延となりそうです。

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  土佐高は、初日の第3試合で高知農と対戦。一冬越えて、どんなチームに成長してくれているか確かめられるのが楽しみです。決勝まで勝ち上がり、優勝を飾り、センバツ出場の高知や明徳への四国大会出場をかけてのチャレンジマッチへの挑戦権をつかんでほしいものですね。

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