同じ一歩でも覚悟がちがう

「 十里の旅の第一歩、百里の旅の第一歩、同じ一歩でも覚悟がちがう。

 三笠山にのぼる第一歩、富士山にのぼる第一歩、同じ一歩でも覚悟がちがう。

 どこまで行くつもりか。

 どこまで登るつもりか。

 目標が、その日その日を支配する。 」


 甲子園出場を本気で目指すチームの日々の猛練習、大阪桐蔭高を打倒しての甲子園制覇真紅の大優勝旗奪取を本気で目指すチームの朝鍛夕練、同じ鍛錬でも「覚悟」がちがう。

 土佐高にとっては、この上ない、願ってもない勉強と経験のできる貴重な試合となります。挑戦者として自らの力を最大限発揮して勝利を目指すと同時に、これからのチーム作りの礎となる試合として位置付け、全国制覇が目標の志の高い明徳の選りすぐられたベストプレーヤーたちの一投一打から多くのことを学び吸収してほしいです。

 土佐高は2年生、1年生に有望選手の多い若いチーム。幸いなことに、現チームの頑張りで、新人戦(選抜大会)のシード権は獲得できて、夏の終わりに好位置からスタートを切ることができます。春のセンバツ甲子園出場に向かって、秋季四国大会でベスト4以上に勝ち上がるための第一歩の覚悟を、明徳との激闘を繰り広げる戦いの中で固めてほしいですね。

 明徳と同じようなチームカラーや戦術や戦略をとることは難しいですが、本気で掲げる目標や強い信念のある心構えは、勝るとも劣らずとできると考えます。文武両道、右文尚武は、そこそこではなく、高く掲げてこそ挑戦する価値が生まれます。

 春と夏の甲子園、大学は国公立大学医学部、旧帝大系をはじめとする難関国立大、私立は早慶上智、最低でも、明青立中法関関同立への合格。これが、目指して達成すべき両道。難しいからこそチャレンジのし甲斐があるというものです。

 3年生たちにとっては、負ければ最後の試合。勝負は時の運であり、紙一重。一心不乱、無我夢中、一球入魂の精神で、明徳何するものぞの火の玉の魂で、全身全霊をかけてぶつかっていってほしいです。なにも特別のことをする必要はありません。平常心で自分のベストプレーをすればいいのです。

 明徳の名に負け、気持ちで負けないように願います。位負けして、普段なら絶対取れるであろうゴロを緊張のため逸して、流れをみすみす手放さないように。したたかな明徳は、そこに付け込んで試合を決めにかかってきますからね。

 明日は、現チームとの最後の試合だとの思いで、私も根性の入った応援をしたいと思います。選手のみなさんも、プロ注目の選手が居てもけっしてビビらず、全力投球、全力疾走のプレーに徹して、土佐らしさに満ち満ちたナイスゲームを期待しています。

 フレー、フレー、土佐高。冠する土佐の名に叶え~!