秋季の土佐対決 ①

 夏の選手権大会高知県予選に続いて、ベスト4に進出し、秋季四国大会県予選のシード権を獲得した土佐高野球部。

 夏に続いての土佐塾-土佐の進学校対決を際どく制しましたが、秋に向けては課題の残る試合内容でした。組み合わせに恵まれて2連勝し、準決勝進出は果たせたものの、けっして4強の実力があるわけではありません。くじ運が良かったことは明らかです。

 苦戦の原因は、打撃陣の貧弱さです。振りが鈍くて、土佐塾高エースの右本格派の濱田投手の速球に振り遅れて三振したり、凡フライを上げてばかり。四死球でチャンスをもらうも、ことごとく凡打で逃してしまいます。これでは、上位校の投手を打ち崩すのは難しいです。

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 9回裏にサヨナラタイムリーヒットが出て、2-1と競り勝つことができた勝因は、土佐高エースの横田投手のナイスピッチングに尽きます。1回戦の高知農高戦とは別人のような投球。前日は直球が高めに浮いて苦しんでいましたが、たった一日で修正し、制球力が抜群で、球威のあるストレートをズバズバッと投げ込んで、土佐塾高打線を牛耳(ぎゅうじ)りました。

 しかし、土佐塾高のワンチャンスの7回1死満塁で犠牲フライの1点の後、もう一本打たれていれば敗れた試合でした。

 一方、ヒット数がわずか2本の土佐塾高は、やや格上の土佐高に対して持てる力を十分出し切ったベストな戦いぶりを見せてくれました。特に、守備陣はよく鍛えられていて、ファインプレーの連続でエースを力強く盛り立てます。

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(※土佐高1死満塁でスクイズも、本塁憤死。)

  ショートの横っ飛びしてのナイスキャッチと好送球。ファーストのファールボールへのダイビングキャッチ。最高は、満塁のピンチに、土佐高に1点先制された後、2死2・3塁の場面で、鋭い二遊間のライナーをジャンプ一番好捕したセカンドの超美技。あれが抜けていれば、3-0となって勝負ありのシーンでした。

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(※9回裏、伊藤選手のサヨナラヒット。)

  9回裏に力尽きて、土佐の軍門に下った土佐塾高ですが、夏よりはその差を確実に詰めてきています。秋季大会でも、土佐土佐対決を是非とも観てみたいですね。頑張れ、土佐塾高!

 To be continued(=続く)