プレーの「精度」と「緻密さ」のレベル 2015年 7月28日

 土佐高校野球部の皆様、2試合連続での土壇場大逆転勝利、まことにおめでとうございます。歓喜の思いのダブルで、今は天にものぼる心地良さ。土佐高野球オタクにとっては、恍惚感や陶酔感を、脳内から大量に一気に分泌されるトサレナリンで味わわせていただけて、もう最高です。

 このエクスタシーを、高知学園戦でも是非とも味わいたいものですね。

 さて、昨年秋に、高知商業に今とは正反対の勝ち試合をひっくり返されて、土佐敗戦プチ鬱(うつ)に打ちひしがれている際に、「土佐の課題点」について考察させていただきました。




http://8507.teacup.com/keita/bbs/7015



「 …甲子園出場の夢・目標を実現するためには、もう一つ「壁」を乗り越えてほしいです。それは、試合を通じてのプレーの「精度」と「緻密さ」のレベルを引き上げること。

 (中略)

 この「あと一歩」のしつこさ、しぶとさ、したたかさ、粘っこさ、強靭な精神力、球際の強さ。これらを培い磨き上げるため、秋・冬・春には朝鍛夕錬で、技と心を高め、夏には必ずや、明徳に勝るとも劣らぬ格調の高い境地に達せられるように、選手の皆様には目的意識を強く持ち、向上心を燃やして頑張りぬいてほしいと願います。 」




 一番大事な夏の選手権で、これらの課題が克服され、高知学園明徳義塾の域に随分と迫っていることを実感いたしました。その精進ぶり、成長ぶりはたいしたものです。

 次戦の学園戦は、この1年間の「西内土佐野球」の集大成として、培ってきた実力をすべて出し切ることにだけ集中し、けっして勝利を意識し過ぎて硬くなったり、欲を出して自らに重圧を掛けたりせずに、のびのびと、溌剌と躍動する土佐高野球を貫いてほしいと願います。

 プレッシャーのかかるのは、「勝って当然」の学園の方です。3月前の0-17、5回コールドの試合の2回裏、一挙10失点は見ていられなかった苦い思い出がありますが、今回は一つ、学園にあわを吹かせる戦いぶりを土佐の選手諸君には大いに期待するものです。

 心配なのは…、やはり、投手陣の「コントロール」。無駄な四死球を与えると、ランナーがたまったところで「ガツン」と痛い一発を浴びてしまいますから、慎重にも慎重を期して、間合いを十分に取り、平常心で沈着冷静なる投球に徹してほしいです。そして、バックの守備陣を信頼し、泥臭く、堅実に一つひとつのアウトを積み重ねて、学園打線の焦りを誘う戦いに持ち込んでもらうことを熱望します。

 センバツ高校野球東海大相模を破って優勝した高知学園を、下馬評をくつがえして土佐が6-0で勝利を収めた試合の再現。これを心から期待しています。フレーフレー、土佐高!