野球部少子化問題は深刻 2015年 9月 2日

 この夏の全校高校野球選手権大会・高知県予選の登録メンバー数を調べてみました。登録枠いっぱいの20名に満たない高校は、12校。

 高知東工業高校  18名

 高岡・窪川・西土佐連合  10名

 丸の内高校  14名

 宿毛高校  14名

 須崎工業高校  16名

 清水高校  10名

 海洋高校  14名

 須崎高校  18名

 安芸桜ヶ丘高校  10名

 幡多農業高校  11名

 安芸高校  17名

 宿毛工業高校  15名

 部員数不足に泣かされている学校が多数あることに気づかされます。特に、高知市から遠い地区の学校の野球部少子化問題は深刻で、今後、連合でなければ大会に参加できないチームの激増が予想されます。

 夏の大会が終わった時点で、高校3年生の部員は引退ですから、今現在、部員数が実質9名を割り込んでいる高校も少なくないのではないでしょうか。

 かたや、高知市内の人気校や甲子園を狙っている強豪校には、県内各地の球児はもとより、高知県外からも野球留学で部員が多数集まっています。3年生が引退しても、100名前後の部員数を誇る実力校がチラホラ。う~む、勝てるはずのない戦いを強いられる高校チームの部員が気の毒に思えてくるほどの格差。

 土佐高が勝った、ベスト4に入った、四国大会を狙えるぞ…と喜んでばかりいる状況ではないことが、県内各地の高校の部員数激減を目の当たりにして痛感させられます。このままの状態を野球関係者が手をこまねいて、抜本的な対策を打ち出さぬまま放置していれば、やがて、県予選が成り立たなくなる由々しき事態を招きかねないと危惧するのは、私だけの思いではないことでしょう。

 そういえば、今は部員数が多い土佐高校も、25~30年前頃には、深刻なる部員数不足に苦しめられたことを思い出します。当時の籠尾監督様が、部員数増加を祈念して八十八ケ所参りをされたお話をうかがったこともありますし、実際、我が塾から土佐高校に合格した中学野球・ソフトボール選手の入部のお願いや依頼をされたことがありました。

 春のセンバツ甲子園出場に土佐高を導いたT君の場合、秋から懇願されていましたよ。

「kururin君。なんとしてでも、塾で学力を鍛え上げて、土佐高受験できるレベルにまで引き上げてほしい。彼はものが違う逸材で、土佐高野球部に入ってくれれば、きっと土佐の歴史を変えてくれると確信していますから。なにとぞ、よろしくお願いしますよ。」

 と。

 今は専用グラウンドも整備され、部員数も増えています。あの当時と比べると隔世の感があります。